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日本山岳会 群馬支部

安全登山の基本6 群馬の山を安全に登る 魅力に潜む危険知ろう

安全登山の基本6

*上毛新聞「視点オピニオン」に2024年12月から’25年10月まで、7回にわたり掲載されたコラムを上毛新聞社の許諾により掲載します。

執筆:根井康雄(日本山岳会群馬支部長)

群馬の山を安全に登る 魅力に潜む危険知ろう

群馬県内には、低山から標高2500メートルを超える高山まで魅力あふれる個性的な山々が連なっています。県境も含め、11座の「日本百名山」があり、県民参加で選んだ「ぐんま百名山」もあります。主な山域ごとに特徴や留意点を整理してみましょう。

太田の金山や八王子丘陵は標高300メートルにも満たない低山です。暑い夏を除き手軽に山歩きを楽しめます。ただ里山ならではの道迷いには要注意で、地図必携です。

桐生市街地の北には吾妻山、鳴神山、根本山などが連なります。吾妻山は標高も低く、比較的手軽に登れますが、それでも急な岩混じりの道は転倒の危険もあります。また北の鳴神山へと稜線(りょうせん)が延びていて、桐生アルプスとも言われる長い縦走コースです。山深い根本山同様、安易には入れません。

県央の都市部に近い赤城山、榛名山を見てみましょう。登山者に人気ですが、赤城の鈴ケ岳や黒檜山、榛名の相馬山などには急な岩場もあり、注意が必要です。

尾瀬は多くの人が湿原のハイキングや登山を楽しんでいます。しかし、至仏山は蛇紋岩の露出した滑りやすい登山道で、転倒の危険があります。尾瀬ケ原の木道も転倒事故が多発し要注意です。

谷川岳周辺は岩と雪のアルペン的景観と高山植物が登山者を魅了します。一方、激しい天候の変化、険しい登山道など、一部コースを除いて上級から熟達者向きとなります。ロープウエーでアプローチできる天神尾根でも転倒や転落事故が発生しています。

谷川連峰から西に延びる稜線は白砂山から野反湖へと続きます。ここは「ぐんま県境稜線トレイル」の最深部で、避難小屋泊の熟達者向き縦走路です。一方、野反湖周辺は穏やかな山が多く、ハイキングに適していますが、白砂山へは長時間の行程となります。

草津白根山周辺では、火山活動への注意が必要です。地元自治体や気象庁の最新情報を確認し、規制を厳守しなくてはなりません。

四阿山から湯ノ丸山を経て浅間の外輪山・黒斑山へと続く県境稜線では北アルプスなどの展望を眺めながら、爽快な登山が楽しめます。一部に岩混じりの急斜面もあり、黒斑山では浅間の火山活動への注意が必須です。

妙義の登山道は急な鎖場や危険な岩場も多く、岩登りの技術を持った熟達者の領域です。初・中級者は入山を慎むべきです。

妙義から南に続く西上州の山々は奥深い山並みの中に、個性的なピークがそびえています。ただ御荷鉾山などの一般的なコースを除き、岩場や急斜面、不明瞭な箇所も多く上級者向きとなります。

このように、群馬は魅力的な山ぞろいですが、道迷い、転倒、転滑落などの危険も潜んでいます。魅力と危険は紙一重です。難易度を格付けした「グレーディング」も活用し、無理なく安全に群馬の山を楽しんでほしいと思います。

安全登山の基本1 「こんな登山は危ない 事故招く過信と無計画」

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