10月20日~23日
黄葉のブナ林を期待して9名が集まった。女心と秋の空の如く変わりやすい天気であったが、その隙間を捉えてたっぷりとブナ林の見事さを味わうことができた。以下は参加者の日誌(松)
山行日/天候:20日(曇).21日(曇のち雨)
信越トレイルは長野と新潟の県境に連なり、関田山脈エリアと苗場山脈エリアに大きく二つに分けられ、全長110㎞とガイドブックにある。
20日は新幹線を降りた飯山駅から宿の車で、赤池まで。そこから袴岳へ。登山道の階段は
苔むして歩きやすく、積もった枯葉はふかふか、ブナやカエデ、ナナカマドの鮮やかな紅葉に見とれていたら、足元には蔓リンドウが真っ赤な実を付けて咲いていた。
袴岳と袴湿原分岐からの登りからダケカンバの巨木もあり、そして黄葉のブナの木々が森を明るくしている。袴岳の山頂に着くと、西の方面が開けていて妙高山が大きく見える。雨が降りそうなので直ぐに赤池まで下山する。
21日、登山口からしばらく落ち葉を踏みしめながら歩くとブナの若い幹は雪の重みの為くねくねと曲がっているのが多い。1時間30分程で黒倉山。山頂は雲が厚く何も見えず、山全体が黄金色に輝くと言う鍋倉山へと。ブナ林の中にユキツバキの低木も多く雪解けとともに真っ赤な花を咲かせるようだ。今年は熊の餌となるブナの実が凶作で、熊は人里に降りてくるらしい。春になったら根曲がり竹や、コシアブラの天ぷらが食べたいなどと、大声で喋っていたので、熊に出会わなくてすんだ。曇っていたので鍋倉山からの眺望もなく、小休止して下山。茶屋池の畔のブナ林を過ぎると小屋の前に迎えの車が丁度来た。お世話になった宿の車で、毎日登山口、下山口に送迎してもらい、参加者のメンバーの体力や天候に合わせ自由に歩けるのがロングトレイルの良さとあったが、それが感じられ楽しんで歩けたトレッキングでした。(羽)
山行日/天候:22日(曇時々晴)
出発点の伏野峠は曇り空。寒いが、尾根に上るまでの急登で体が温まる。その後は小さなアップダウンを繰り返す。徐々に青空が広がり、陽がさす。ぶなの黄葉が眩しい。お日様はすごい。須川峠で休憩。いただいた羊羹が美味。すぐに菱ヶ岳分岐。地図を確認し、右に向かう。時々、小さな崖があり、ロープに捕まり登る。昨晩の雨で滑りやすい急な下りは、慎重に進む。稜線沿いのブナは雪の重みで捻じ曲がり、一部は折れ、道を塞ぐ。またぎ、くぐる。左に日本海、右にブナ林。上も下も左も右も見て、たまには振り向き景色を眺め、となかなか忙しい。さらに進むと、西マド湿原。池塘、湿原の枯れ草、紅葉。綺麗。そして、野々海峠。待望の昼食!最後はなだらかな道。長野県最北地点からは冠雪した越後の山々が。どうりで寒いわけだ。
終点の深坂峠は美しい場所。上越から魚沼まで一望し、山行を締めくくる。賑やかに美しい景色を堪能し、先輩方から山でのいろはを学んだ、実り多き山行でした。参加させていただいたことに感謝です!(中)
山行日/天候:23日(晴)
前日下山した、大きな石碑がある深坂峠からスタート。新潟県側は切れ落ちた登山道を歩いていく。日ごとに紅葉が深まるようで、昨日よりさらに紅葉が鮮やか。アップダウンはあるがほぼ稜線歩きで道は明瞭だった。三方岳を越えて着いた天水山は見晴らしは無いが、見事なブナの大木があった。天水山から30分ほどで松之山口への分岐。ここから北へ標高差100mほど下っていくが、いちめん黄葉したブナの林で、今回歩いたコースの中で一番素晴らしと思った。このブナの森をどこまでも歩いていたいと思いながらも、林道に出ると、有り難いことに宿の車が迎えに来ていた。(三)