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日本山岳会 千葉支部

東京の秘島 青ヶ島へようやく

7月7日~9日 曇り 1名

ずいぶんと長いこと頭の片隅にあった伊豆諸島最南端の青ヶ島。人口百数十人の東京都の秘島と言われる。ひと月ほど前、ふと、ヘリの便を訊くために電話をすると、幸運にも1、2席の空きがあるとのこと。細かい予定など考えずに即決で予約支払いをしてしまう。そして、その後、八丈島へのANAフライトと民宿の予約を済ませる。後は天候その他で欠航にならないことを祈るのみ。

初日から3日間まあまあの天候に恵まれる。ANAで八丈島へ飛び、すぐに愛ランドシャトルのヘリに乗り込む。昨年の御蔵島でヘリを体験済みだが何となく足元が落ち着かない。念願の青ヶ島まで20分ほど。残念ながら、梅雨時独特のガスで島のカルデラの姿は見られず。というより、かすかに見えるヘリポートへローリング状態で着陸と何ともスリリング。すぐに宿に行き昼食をいただく。島には食堂など無く商店が1軒のみなので宿は1泊3食が基本。余計な荷物を置いてすぐに探索へ。島の最高地点の大凸部(おおとんぶ)へ向かうもガスが晴れる様子が無い。20分ほどで着いた展望台は真っ白けでした。気を取り直し、戻り近くの東台所(とうだいしょ)神社へ。その参道の石段の凄まじいこと!丸石を積んだものでその勾配が体感上は45度を優に超えている感じで、長い人生で最も危険な石段を経験することに。マジに足を滑らせたら大けがどころか下手をすると地獄を見るような・・・神社からは別のトラバース道が有ったので助かりました。そして、島の南側へ偵察に行った帰りにもう一つの大里神社へ。まいったことにこちらの石段も丸石の急勾配で、しかも下りも同じ石段を戻ることに。横に生えてる笹などをつかみながら、慎重に、慎重に下りました。考えてみれば、日常的にお参りするような神社ではないのかも。後で知ったことだが、この丸石は昔の村民が願いを込めてみんなで運んだものとのこと。

中日は、宿のある島の北側から外輪山沿いの舗装道路を南下して、トンネルを潜り坂道を150mほど下りてカルデラの底部へ。まずは、「大杉」を目指す。前以て調べた地点近くでスタート口を探すことに。ビニールハウス近くに薄い踏み跡があり森の中へうっすらと続いている。念のためGPSを起動するも15~20分ほどで無事に到着!何だか、感無量!その後は、島で唯一稼働の港へ行くことに。またまた、長いトンネルを抜けて要塞のような三宝港へ。漁船やコンテナを吊り上げる装置が珍しい。今日は船が欠航となったが、海が荒れていることからもそれが理解できる。カルデラ内に戻り、「ひんぎゃ」と呼ばれる噴気釜に弁当を仕込んでから、内輪山の丸山を一周する遊歩道へ。外輪山を見ながら30分ほどの快適なトレッキングとなった。「ひんぎゃ」に戻り、近くに屯するニャンコたちに囲まれながら遅めのランチ。十分に青ヶ島を満喫し宿へ戻ることに。この戻りが軽い登山のようで、しかも、クルマが通る舗装道路の脇を歩くので気分的に落ち込む。まあ、クルマの通りが少ないのが唯一の救い。疲れから、早めに寝てしまう。

最終日は、相変わらずガス、ガス、ガス。風が強いのだが一向に消えない。結局、「大凸部」への再チャレンジは諦め、後はヘリが無事に飛んでくれることを祈るのみ。欠航となったら、宿や帰りの手段はどうなってしまうのだろう?そんな心配も杞憂に終わり何とか八丈島へ戻れました。八丈島一周道路を時計周りに走ったが、北の八丈富士側は割合スムースな道だが、南の三原山側はアップダウンもあるくにゃくにゃ道で両者は全く印象が異なる。昨年の御蔵島訪問時に行かれなかった硫黄沼と唐滝のトレッキングをリベンジして八丈島から羽田へ。とにかく、スケジュール通りにしてくれた神様に感謝のみ!㋔

 

  青ヶ島へ                    神社の怖い怖い石段

 

  カルデラ内の丸山                秘密の「大杉」  

 

  要塞のような港                 「ひんぎゃ」

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