6月17日(土)晴れ 10人
今回のテーマは「山頂付近に渓谷が出来た謎」。「渓谷」と言えば一般的に水の激しい浸食によって谷が削られ山の麓付近を流れているものだ、御岳山ではロックガーデンと呼ばれる渓谷が山の上に形作られている。
なぜだろう、を探るため御岳神社から大岳山に向かう途中の天狗の腰掛杉から分岐を下り、「七代の滝」へ向かった。雨上がり。道はどろどろ・つるつる。転落死亡事故も起きているため木の根、鉄梯子、ロープにつかまり落差50メートルを慎重に下る。
冷や冷やドキドキしながら下り切ると滝が水しぶきのマイナスイオンが梅雨時の暑さを忘れさせる。しばらくすると目が慣れて岩肌が見えてくると、滝の岩が「チャート」だと分かった。チャートは放散虫など深い海のプランクトンの死骸が堆積して硬い岩になったもので、1センチの層になるまで1千年の時間がかかる。砂岩、泥岩とは比べようのない硬い岩だ。
銚子沖から多摩川に沿って延びる「仏像構造線」に含まれるチャートが御岳山一帯に、帯状に分布し、このチャートが雨など水の浸食に抵抗して山の浸食を防ぎ、山頂部にロックガーデンを形成した。(雄三)