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日本山岳会 千葉支部

自然学・第16回巡検 奥武蔵・関八州見晴台

10月15日(土) 曇りのち晴れ 15名
入間川や高麗川の上流域にあたる丘陵地帯を「奥武蔵」と呼ぶ。地図を広げれば一目瞭然、高さを誇る山はない。しかし、関東ふれあいの道があり、ハイキングに適した人気の伊豆ケ岳がそびえる。奥武蔵は魅力的だ.

孫の世話などで女性3人がキャンセルしたものの、西武鉄道の西吾野駅には15人が集合した。住宅が増え、登山口が分かりにくくなった。いきなりの急斜面は前夜の雨で濡れ滑る。尾根筋が幅広いのも奥武蔵の地形の特徴。白い石は石灰岩、赤い石はチャートだ。1ミリ積るのに1千年かかる。自然の驚異に驚くばかり。

関八州は標高704メートルの小ピーク。濃いピンクのマユミが咲き、先客がシートを広げ食事中。「お邪魔します」と挨拶。われわれもランチタイム。「関八州」とはよく言ったもので、関東八か国の総称。すなわち相模、武蔵、上野、下野、安房、上総、下総、そして常陸を指す。雲が消えて素晴らしい展望。ヒガンバナで有名な日和田山がすぐそこだ。二子山も近いが、武甲山は草藪に隠れて見えずじまい。遠くは丹沢で、那須や日光も見えるという=写真=。

「丹沢は高い山があるが奥武蔵はなぜ低い…」と鋭い質問。火山島だった丹沢が関東山地に衝突。さらに伊豆も衝突してシワのように山が出来たのに対し、奥武蔵は秩父帯と呼ばれるジュラ紀の地層帯がゆっくりと隆起、高い山は少ない。しかし、日本の地学は秩父帯の研究から始まったといわれ、山の巡検には適した山域。廿楽さんは「丹沢と奥武蔵の成り立ちの違いが分かって楽しかった」と話していた。(雄三)

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