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日本山岳会 千葉支部

自然学・第14回巡検 大坪山の風衝地形

6月18日(土) 曇り 6人

大坪山は、東京湾の富津岬の南側にある磯根崎から東京湾観音までの約2キロにわたる海蝕崖のこと。強い西風が、背丈が高く伸びる植物の生息を許さないことで「風衝草原」と呼ばれる地形だ。そんな風当たりの強い地形や植物を観察するのが今回の巡検の目的。現在はこの地に足を踏み入れる研究者も少ないようで道は荒れ放題に荒れ、藪が行く手を阻む。
大貫駅からふもとの弁天山古墳を見学し、代表的な海浜植物のコウボウムギが咲く磯根崎から崖に取りついた。地元漁師の信仰を集めた磯根神社で今日の無事を祈願。だが甘くない。踏み跡を頼りにブッシュを進む。ヤマユリの咲く崖上に出ると、冷たい風が吹き上げた。風の影響で樹形が傾いた姿に「これが風衝地形ならではの景色」と感激した。4時間以上にわたり悪戦苦闘、どうにかお顔の優しい観音様にたどり着いた。(雄三)

   

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