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日本山岳会 群馬支部

秋めいてきた赤城・地蔵岳で

登山道整備について考えた

猛暑日が続いた9月も今日で終わりという30日、赤城・地蔵岳を先日の大洞からの直登とは別の登山口から登った。昨日の暑さは一段落し、赤城には涼しい風が吹き渡っていた。一時雨がパラついたが、上部に出るころには晴れ間ものぞき、終始霧の中という先日の地蔵岳よりは天候は良かった。
この日は大洞からの直登を避けるルートとして、見晴山登山口から句碑の道を少し下った少年自然の家のある大沼湖畔上から地蔵岳に登る道を歩くことにした。

登りはじめから急登が続く直登ルート比べ、こちらは、意外なほど緩やかな登りはじめ。少しずつ傾斜はきつくなってくるが、30分ほどで直登ルートと合流する。合流手前はやや急だが、直登ルートに比べれば登りやすく、小学生でも大丈夫だろう。上部は先日と同じルート。段差の大きな洗堀状の登りなど2、3カ所「難所」があるが、落ち着いて登れば問題はない。ただ、低身長の子供には手助けが必要かもしれない。
高天原の前後ではナナカマドなどの色づきも見られ、秋の進みを感じる。

頂上直下の岩塊の広がる斜面は踏み跡が分かりづらく、赤布の間隔も遠いので、下山時は要注意。
山頂から頂上を雲に隠した黒檜山を眺めてからアンテナ脇を抜け見晴山登山口方面へ下る。途中までは新坂平への道をたどるが、踏み跡が錯綜し、浮石も多いので、下山時は慎重な足運びとルートファインディングセンスも求められる。

急斜面がなだらかな道にかわると分岐。ここは進路を右にとり、ところどころ、段差の大きな洗堀状は足場を確かめ、時には手も使って下る。やがて道も落ち着き、句碑の道に降り立つと駐車場は目の前だ。

大洞からの直登コースもそうだったが、道は踏まれていて(刈り払い個所もあった)、岩塊斜面を除いて道迷いの心配はないが、登りも下りも登山道の荒廃個所が目立つ。ただ、小沼コースのような木段での整備ではなく、赤城の自然を大切にしつつ、洗堀や岩場、泥の急斜面など必要個所に限定した近自然工法による整備が求められているのではないだろうか。そんなことを考えた今日の地蔵岳登山だった(根)。

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