越後支部80周年事業・山岳古道調査
「魚沼街道」
〇期日:令和7年7月3日(木)
〇参加者:CL松井潤次、SL和田守、井口光利、井口礼子 計4名
〇地図:国土地理院地図 1/25,000 「塚野山」
〇コースタイム
広田峠(旧魚沼街道入口)8:45 ⇒8:50お万茶屋 ⇒8:55馬頭観音
⇒ 9:10二十三夜塔 ⇒9:20イタヤカエデ大木 ⇒9:40馬頭観音
⇒ 9:45旧魚沼街道標柱 ⇒10:10長谷川邸
歩行時間:1時間20分 歩行距離:2.5km
魚沼街道は三国街道と北国街道を結ぶ基幹道路の一つで、小千谷と柏崎を繋ぐ街道であった。この街道はいくつかの名称があって、魚沼では柏崎に行く道として柏崎街道、小千谷では高田へ行く道として高田街道、柏崎・刈羽地方では小千谷街道・魚沼街道と呼んでいた。とくに上田銀山(湯之谷村)の採掘が始まると鉱石輸送路として活況を呈し、多くの人や物資が高田~柏崎~塚野山~小千谷~小出の道順で宿継ぎされていた。
長谷川邸裏の駐車場に集合し、県道11号柏崎小国線を車で塚山峠に向かう。塚山峠を左折して八石林道を進むと程なく、広田峠に到着。車をデポし旧魚沼街道の標柱より峠道に入る。最初はやや登りだが、すぐ右手に狭いがお万茶屋跡地があり案内杭と石仏が置かれている。茶屋は「お万」が営んでいたようで、かなりの美人であったとか・・?
- 広田峠
- お万茶屋
少し進むと馬頭観音と刻まれた石碑がある。この峠道は道幅が9尺ほどで広くなだらかで倒木などもなく、ホウノキやミズナラなどの雑種林で陽射しも遮られ快適に歩くことができる。
- 快適な旧街道
- 二十三夜塔
分岐点にさしかかると右へ下りる道があって最短で袴沢集落へ行けるようだ。二十三夜塔の石碑が案内杭と共に置かれている。さらに下っているとイタヤカエデの見事な大木が現れる。なだらかな平坦地に出てくると馬頭観音の石仏が路傍に安置されている。いっとき林の中を下ると袴沢集落に下りた。旧魚沼街道入口の標柱が建っている。
集落を抜け塚山橋で渋海川を渡ると国道404号線に面した国指定重要文化財旧長谷川家住宅の重厚な茅葺屋根の長屋門が迎えてくれる。道を挟んで旧魚沼街道塚野山宿の標柱があり、往時の魚沼街道を偲ばせてくれる。
歩行時間は短いが地元の方々の整備が行き届いていて早春に歩けばカタクリ、ショウジョウバカマが目を楽しませてくれる里道である。
- 長谷川邸(旧長谷川家住宅)
- 案内柱
松井 (記)